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  • 執筆者の写真典也 菅原

伊万里焼と古伊万里の違いについて

日本の陶芸には多種多様な焼き物がありますが、その中でも「伊万里焼」と「古伊万里」は特に有名です。両者は似たような名前を持ち、デザインも似通っていることから混同されることがありますが、実は異なるものです。今回は、伊万里焼と古伊万里の違いについて解説します。


■ 伊万里焼とは

伊万里焼は、長崎県伊万里市で生産されている陶磁器のことです。江戸時代初期には、日本で初めての大量生産陶磁器として栄えました。明治時代に入ると、輸出が盛んになり、欧米の高級陶磁器市場において一定の地位を確立しました。現在でも、その美しさと高い品質から、国内外で愛され続けています。

伊万里焼は、鉄分の多い土を使用して焼かれ、独自の青磁色を生み出します。また、その装飾には、様々な文様が使われ、特に花鳥風月の自然をモチーフとしたデザインが特徴的です。


■ 古伊万里とは

古伊万里は、伊万里焼の中でも江戸時代初期に生産されたものを指します。古伊万里は、豊富な鉄分を含む土を使い、青磁色の鮮やかさや、文様の緻密な彫刻技術などが特徴的です。

古伊万里は、オランダ商館から輸出された陶磁器として、欧米の高級陶磁器市場において高い評価を得ました。その美しさと希少性から、現在でもコレクターから熱烈な支持を得ています。




■ 伊万里焼と古伊万里の違い

伊万里焼と古伊万里の最も大きな違いは、生産年代にあります。伊万里焼は現在も生産されているのに対し、古伊万里は江戸時代初期にしか作られておらず、現在はその製造方法が失われています。そのため、古伊万里は現存する数が非常に限られており、非常に高価なものとなっています。

また、装飾についても違いがあります。伊万里焼は、花鳥風月をはじめとする様々な文様が使われていますが、古伊万里は、一般的に花や植物、獣などの自然界のモチーフが用いられています。また、古伊万里は、より細かく緻密に彫刻された文様が特徴的で、装飾が非常に美しいとされています。

さらに、伊万里焼と古伊万里の鉄分含有量にも違いがあります。伊万里焼は、鉄分を多く含む土を使用していますが、古伊万里は、鉄分含有量が伊万里焼よりも高いため、より濃い青磁色を生み出します。




■ まとめ

伊万里焼と古伊万里は、どちらも美しく価値のある陶磁器です。伊万里焼は、現在でも生産が続けられ、美しいデザインや高い品質から、国内外で愛され続けています。一方、古伊万里は江戸時代初期に生産されたもので、非常に希少価値が高いものとなっています。どちらも、その美しさや独自の魅力から、多くの人々に愛され続けています。

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